自分でわが家を作るということ

                      Self-build(セルフビルド)というもうひとつの選択                      目指すは自然素材で作る天然住宅

2015年07月

近隣住民に挨拶まわりをしてみて思う

家を建て替える工事となると、
どうしても音やホコリがでてしまいます。
道路に作業の車を止めなければならなかったりもします。
少なからず、近隣住民の方々には迷惑がかかるわけですから、
事前に建て替え工事の連絡、挨拶は必須です。


実はわたし、こういうの苦手なんです。


わたしの暮らす町は市街地からかなり離れた郊外で、
田舎とまではいかないまでも、街にはほど遠い感じです。

幹線国道と鉄道が少々騒々しいですが、
少し歩けば山や川や田んぼのあるのどかな雰囲気の残る地域です。

そんなところですから、ご近所さんも顔の知れた方ばかりなのですが、

コミュニケーションの下手なわたしはあまりご近所さんとかかわってこなかったため、

挨拶まわり・・・・・気が重い。 



「世帯主は挨拶しないわけにはいかない」わけでして

重い腰を上げ、近隣の4軒を回ってきました。



数百円程度の手土産(洗濯洗剤)と
簡単な工事日程表(下記)を持って



>>> 家屋解体、新築工事につきまして

    工事日程(予定)

    2015年7月末〜9月末        家屋解体
    2015年10月末〜12月末      整地 基礎
    2016年春頃             新築本工事着工
                    工事完了は未定
    ※ なお、上記日程は予定のため、短縮、延長されることがあります。


    設計監理は◯◯◯◯木材さんに御願いしておりますが、
    工事の大半は◯◯個人ですすめていきます。

    騒音、粉塵など、十分注意して工事してまいりますが、
    長い工事期間中ご迷惑をおかけすることもあるかと思います。
    その際は◯◯まで遠慮なくお申し付けください。
 
    ご協力のほど、よろしく御願いいたします。

                          <<<<



挨拶まわり終了しました。

皆さんお優しい方たちばかりでした。
「ご迷惑をおかけすることもあるかと・・・」と言いますと
皆さん一様に「お互い様ですから」と言ってくださって、
ありがたいばかりです。



あらためて、思う

解体作業、気合を入れてかからねば!
 
 
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速さがすべてに優先されないわけ

わたしは解体から基礎工事に1年、
新築工事の着工から完成までだいたい2年、
合計で3年を目処に考えています。

それ以前に
頭の中での構想(妄想)で1年。
仮住まいの改築(リフォーム)に1年半ほどかかっています。


ハウスメーカーではこんなことはありえません。
あまり詳しくはありませんが、
新築工事だけでだいたい半年くらい、速いところだと数ヶ月なんてことも聞きます。
のんびりやってたら利益が出ませんからね。

ですが、「自分で家を作る人」は利益を求めませんので
はっきり言い切れます。

新築工事期間は長い方がいい

新築工事を長期間で計画するとこんなメリットがあります。

工事の進行状況に応じての材料費や人件費などの1回分の支払が少額で済みます。
少額といっても何十万単位になることは覚悟していますが、
何百万単位になることは、そうそうありません。
自分ではできない作業を専門業者に頼んだ時くらいでしょう。


また、木造建築の場合
木材は乾燥とともに収縮しますから、
木材の乾燥が不十分な状態で建ててしまうと
後で色々な不具合がでることは容易に想像がつきます。
縮み、歪み、曲がり、ねじれ、など木材は動くのが当たり前、
その動きが落ち着くまでには時間が必要です。

わたしの場合、木材は山から切り出しました。
材木屋さんの話では自然乾燥で最低1年はかかるそうです。
大工さんは1年でも短いくらいだと言ってみえました。

ですから
土台や柱、梁など構造上重要な骨組みと屋根葺きができたら、
すぐに外壁工事にはかからずに、 しばらくそのままにしておくつもりです。
しばらくが、どのくらいの期間かははっきりわかりません。
柱と梁の継ぎ目などに隙ができたらボルトを締め付けてを繰り返すことになると思います。



 まあこうは言っても、
あくまで、家賃のかからない仮住まいがあることが前提なので、
アパート等を借りなければならない方々にとっては
工事は速いに越したことはないわけで。



「速さがすべてに優先されてはいけない」とは言ってみても、
予算との兼ね合いで
万人の方には当てはまらないのが現実です。







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誰でもできるというわけにはいかないのか

自分でわが家を作るにあたり、
わたしの場合、非常に条件に恵まれていました。

まずは<土地>

4年前に亡くなった父から相続しましたので自己所有です。
借りている土地ではありませんので、工事を急ぐ必要がありません。



次に<道具>

亡父は日本建築の大工さんだったのでたくさんの大工道具を残してくれました。
重ねて、わたしは自営で小規模な土木工事の職人をしていますので
2つを合わせれば、家を建てるための道具はだいたい揃っています。



そして<仮住まい>

これまで住んでいた家を解体する場合、
当たり前ですが、住むところがなくなってしまうわけですから、
工事中の仮の住まいは非常に重要です。
わが家は今回解体する母屋の横に亡父の作業場兼車庫(2階が住居)があり、
そこを改築して住居スペースにすることができました。
家賃のかからない仮住まいがあるということはたいへん有難いことです。

この仮住まいの改築(リフォーム)は新築工事の予行演習のつもりで、
とりあえず試しにやってみるには最高の現場でした。
失敗しても自分の家ですからね。 

リフォームの様子については後日詳しく書きたいと思います。 



最後に1番大事な
<お金>について

自営なので住宅ローンは最初から考えておりません。

正直なところ、わが家の現金、預貯金をすべてかき集めても
ハウスメーカーに頼めるような額には到底届きません。

自分で建てるのなら、たぶん足りるであろうくらいあります。
少なからず、多からず、です。
お察しください。
けっこう質素倹約な生活をしております。



というわけで、
「自分でわが家を作るということ」は
誰にでもできるというわけにはいかないのかもしれません。

上記の条件をみてあきらめてしまう方もいることでしょう。

でも、

想像してみてください。

自分で作ったわが家で暮らす毎日を。

わたしはそんなことを想像してみると、
どんな悪条件であろうと
「自分でわが家を作る」ことを止めることができません。


できますよ。きっと。




 

家の解体に資格は必要か

我が家の建築計画の中でまずやらなければならないのが、
長年暮らしを共にしてきた家の解体です。

我が家は築50数年の82平方メートルほどの木造平屋建て。
そんなに大きな家ではありませんが、

解体工事着工前にやらなければならないことがひとつだけあります。


それは「解体工事をやりますよ」という届出 です。
建設工事に係る再資源化等に関する法律 第10条第1項に規定されている届出)

建設リサイクル法に基づいて以下の条件で書類の提出が義務付けられています。


  1. 解体工事80平方メートル以上
  2. 新築・増築工事500平方メートル以上
  3. 修繕模様替え工事1億円以上
  4. その他工作物工事500万円以上

(補足)ただし、コンクリート、コンクリート及び鉄から成る建設資材、木材、アスファルト・コンクリートを用いた建築物等の解体工事、特定建設資材を使用する新築工事等に限る。


役所に書類を提出すると聞くと難しく思われるかもしれませんが、
これが案外簡単なのです。


 
わたしの住んでいる自治体のウェブサイトに記入例がありますので

リンクを載せておきます。
届出(記載例 PDF)


この「届出書」のほかに
「分別解体等の計画等」「付近見取り図」「家の写真」「工程表」が必要になります。

実際に書類作成しましたが

「届出書」と「分別解体等の計画等」の書類は記載例を参考に簡単に作成できました。
(書類の様式はExcel形式で市役所のサイトからダウンロードできます。)

「付近見取り図」はウェブ地図を適当な大きさに拡大してプリントアウトしました。

「家の写真」は2方向から1枚づつ、計2枚をデジカメで撮影してL判でプリント。

「工程表」はこれも役所で記入例をいただいて参考にしました。


市役所の担当部署は「建築指導課」で書類をもらいにはじめて伺ったときは

「ほとんど業者さんばかりで、個人の方は〜、、、」

と不思議な目で見られましたが、わからないことを聞くと意外に親切に教えてもらえました。

後日書類の提出のときも、不明な点は役所で教えてもらって記入しました。

特に問題なく提出終了、
「建設リサイクル法届出済」というシールが1枚いただけます。


どうですか?簡単でしょ

この書類提出の目的は
「解体(新築も含め)工事で出たゴミは適正に処分しますよ。」
という宣誓書みたいなものかとわたしは思います。

そもそも許可申請ではないので、
記載に漏れがなく内容が適切であれば許可されないなんてことは多分ないでしょう。



書き忘れましたが、提出期限は工事着工の7日前までです。

また、解体で出たゴミ(産業廃棄物)の処分業者の会社名を記入しなければなりませんから、
書類提出前に産廃業者と契約しておく必要があります。


と、ここまで書いて気づきましたが、

本日のタイトル「家の解体に資格は必要か」でしたね。


答えは「必要なし」


重機等を使用しない限り、ほぼ資格は必要ないようです。




 注:あなたがお住まいの自治体によっては届出の方法が異なる場合がありますので、
  詳しくはお住まいの市役所等にお聞きください。   


 

理想の家を現実の家へ

あなたは自分の家を持ちたいですか?
どういう方法で家を手に入れますか?

TVのCMでおなじみのハウスメーカーにお任せすれば、
設計、施工、監理、書類の作成、各種手続き、近隣挨拶まですべてやってくれます。
お金さえ払えば、あとは出来上がるのを待つばかり。
きれいな「完成品」が手に入ることでしょう。 


ですが
予算が決まっていれば、妥協することも多々あります。
「こうしたかったけど、予算の都合で、、、」

それは心を躍らせて最初に思い描いていた理想の家ですか。



あなたはそんな完成品に満足できますか。



 そもそも
専門家に任せなければ家を建てることはできないのでしょうか?
素人にできることはないのでしょうか? 


いいえ
素人にもできることはたくさんあります。

住宅建築にはさまざまな工程があり、いろいろな業者が関わっています。
そのなかで自分の得意な分野が必ず見つかります。
自分でやってみたら、専門業者に支払う予定金額の半分以下で済んでしまうことに驚くかもしれません。

家の購入には大きなお金が動きます。
ですから、10万円、20万円の差が小さく感じてしまうのもしかたないことなのかもしれません。
冷静さを取り戻してください。大金ですよ。


そういうわけで、わたしはひとつの決断をしました。

「できることはすべて自分でやる」




今後の記事で少しづつお話していきたいと思いますが、

わたしの家作りの工程の中であなたにもできることが見つかるかもしれません。


そんな方たちの参考になれば幸いです。



自分の家を持つということは人生において大きな決断です。


あとで後悔しないように


「自分でわが家を作る」

もうひとつの選択肢がここにあります。




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