自分でわが家を作るということ

                      Self-build(セルフビルド)というもうひとつの選択                      目指すは自然素材で作る天然住宅

2016年10月

「土台を基礎に緊結」が生まれた理由

前回お話しした基礎のつづきです。

現在の建築基準法では土台は基礎に緊結することになっています。
素人目には「それは緊結した方がしっかり安定するでしょ。」と思うのも当然ですが
古来からの木造建築方法で建てられた神社や仏閣は度重なる大地震を乗り越えて今でもその多くが現存しています。

それら建造物の土台は基礎に緊結されておりません。

構造的にしっかりガチガチに固定してしまえば、地震の揺れを建物は直に受けてしまいます。
多少の余裕あそびがあった方が 地震の揺れを吸収して倒壊しないということを昔の人は知っていたのだと思います。

ではなぜ現代建築では土台を基礎に緊結しなければならなくなったのでしょうか?
これについては建築士下山眞司氏のこちらのブログがたいへん参考になりました。
「建築をめぐる話・・・・つくることの原点を考える」 

下山氏の記事を要約すると
建築が学問として体系化されてより建築家たちは地震で家が倒壊しないために有効な方法を探し求め 
た末、発見したのが「筋交い」でした。
ところがこの筋交いを入れた家が地震による揺れを受けると予想外のことが起こりました。
地震の揺れにより筋交いにかかった引っ張り、突っ張りの力は土台から柱が抜ける梁から柱が抜けるという結果をもたらしました。
そこでその対策法として土台を基礎に緊結することが考え出された。

というわけです。

私としてはとてもしっくりくる内容でした。納得です。
下山氏の記事は非常に興味深い内容です。是非一読されることをオススメします。
 

氏の記事を読んでいくと、土台を基礎に緊結することのデメリットの方が目についてしまいます。
私の家ではいっそ土台と基礎の緊結も筋交いもやめてしまおうかと思ったりするのですが、
法律で決まっている以上、守らなくてはならないのですね。 
このデメリットを補うかのように現在では
制振ダンパーとか免震ゴムとか空気圧で家を浮かせてしまうシステムとかビックリするような技術が出てきました。

本当に地震に強い家にするには、
土台を基礎に緊結せず、筋交いも入れず、屋根は重い瓦をのせて葺く
 
現代建築は全く逆の方向へ。。。

 

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本当にいい基礎はどんなものか

家作りについてなぜか断熱材のお話から始めてしまってちょっと先走った感を感じつつ、
断熱材の件は決着をつけないまま、
ちょっと基礎の話をしてみようと、、、勝手ですいません。。

大体の場合、
どこへ行っても誰と話しても建築のプロでも素人でも
家の基礎は「ベタで、、」と最初から「ベタ基礎」ありきで話をされるのが結構うんざりしています。

ベタ基礎にするのが当たり前なんでしょうか?
ベタ基礎にしなければ家が不安定になってしまうんでしょうか?

そもそも地震に強い 安定した基礎はしっかりとした頑丈な地盤があってのことです。
地盤がしっかりしていればベタ基礎にしなくても大丈夫に思うのですが。。。 
この辺りも、法律とか地震保険とかを鑑みてハウスメーカーや工務店が
「とりあえずベタ基礎にしておけば大丈夫」と一番手っ取り早い方法を選んでいるように思えます。

出来ることなら私としては
束石の上に束を立てるお寺や神社のような床下の構造にしたい。
水分の吸収の少ない石の上に束として木を縦にしてのせた方が木材は長持ちするそうです。
しかも 束石と束は固定されないため、地震の振動が吸収される。
すばらしい先人の知恵です。 
 ところが今の建築基準法ではこういう構造は認められません。

「土台は、基礎に緊結しなければならない。」 (建築基準法施行令第42条)
鉄筋コンクリートの基礎の上に横に寝かせられた状態の木材(土台)をボルトで固定するのが一般的な方法です。
ではなぜ土台と基礎の緊結が必要なのか? 疑問に思ったので調べてみました。

台風で飛ばされないように?
地震で基礎から落ちないように?

2つとも全く間違っているとも言い切れないと思うのですが、土台と基礎の緊結は実は違う理由から生まれました。

驚きです!

なんと、続きは次回で


 

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