家の設計と監理をお願いしていた製材所の火事(10月初旬)により
一時保管していた材木が消失してしまってから随分月日が流れました。
自分で描いた簡易的な図面も引き出しの奥にしまったままでしたが、
先日やっと製材所から連絡あり今後について話し合いました。

とりあえず、わたしの希望の家の大まかな設計図を描いてもらい、
見積もりを出してもらうことにしました。
個別の作業ごとにかかる費用をだしてもらい、
その中からわたしが自分でおこなう作業の費用を差し引いた額で検討してみようと思います。

このまま、こちらの製材所に頼むのか、他の設計事務所や工務店を探すのか、正直迷っています。

話し合いの最後に
「新築工事をこちらにお願いするかはまだ決めかねています。」
と話すと、製材所の社長と専務(設計士)は複雑な表情を浮かべていました。


どうなんでしょうか?
家を建てたいという人はまずはどこに建築工事を頼むのか考えます。
ネットで調べたり、住宅展示場に行ったり、知り合いの評判を聞いたり、、、
その中から数社に目星をつけて、電話したり資料請求したり、
最終的に1社に絞ったら、いよいよ本格的な打ち合わせに入ります。
詳細な設計図を描いてもらい、新築工事費の総額を積算(見積もり)してもらうわけです。

この段階まできたら、もうほとんどのお施主さんは他社に乗り換えることは考えないでしょう。

何回かの打ち合わせの間に自分の希望に合わない設計を勧められたらどうするのでしょうか?
打ち合わせの回を増すごとにだんだんと自分の理想の家から離れていくとしたら。

住宅の建築というのは、全くの素人がプロに仕事を依頼するものとしては動くお金が高額です。

建築のプロに「そういうやり方は出来かねます。こうした方がいいですよ。」
と言われたら、素人は「そんなものですか。」と安易に受け入れてしまいかねません。

建築のプロの勧める方法が必ずしもお施主さんにとって良い方法であるとは限りません。
職人の作業効率がいい、手間がかからない楽な方法を勧められている可能性も十分あります。

手間のかからない楽な方法で、質の高い良い家が建つとはわたしには想像できません。


少し話が横道にそれてしましましたが、
わたしが言いたいのは
見積もりが気に入らなかったらとことん話し合い、
それでも折り合いが付かなかったら別の会社に乗り換えるべきだ、ということです。

ハウスメーカーなどではどの段階で正式な契約を結ぶのでしょうか?
わたしは詳しくは知りませんが、よほど納得のいく設計や見積もりでない限り
正式契約は容易に結ぶものではないと思います。
 
わたしは小規模な土木工事業をしていますが、
見積もりを出した仕事が100%決まるなどということはあり得ません。
決まらないことも多々あります。それが常識です。
施主は通常数社に見積もりを出させてその中から選びます。
これを「相見積もり(あいみつ)を取る」と言います。
あいみつを取ってその中から一番条件の合う会社に決める。
至極、健全なことだと思います。


住宅業界は違うようですね。
お施主さんが数社に見積もりを出させるなんて聞いたことがありません。

「見積もりは有料です。」とはっきり広告している会社もあります。
見積もりは相当な労力がかかることですから有料であるのも当然のことかもしれません。
かえってその方が、気兼ねなく見積もり依頼ができるような気もします。

あらためて思います。
家を建てるには大きなお金がかかります。
あとで後悔することのないように納得のいくまで慎重に検討したいものです。





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